2016.01.02

「最終話直前のフェイとエドの物語として考察、エドはどこに行ったのか?など」

カウボーイビバップ 第24話ハード・ラック・ウーマン

絵コンテ:岡村天斎 / 演出:山田弘和 / 脚本:横手美智子

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記憶をなくしたフェイは、自分の過去が映るビデオの中に水を吐くライオン像を見つける。そのライオン像の場所を知っていると言うエド。二人は地球へと向かい、二人の過去を知る人物たちと出会う。

第24話の主要スタッフ。絵コンテ・岡村天斎、演出は山田弘和。脚本・横手美智子。作画監督・菅野宏紀。メカ作画監督・後藤雅巳。

以下は核心部分を含みます

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今回は中身の考察が中心になりますので、どうでもいい用語解説は先にやっつけておきます。

まず「水ザー」なのか「水ジャー」なのかは分かりませんが、水を吐くライオンみたいな像。

下が魚で、上はライオン、Mer(海)のLion(ライオン)でマーライオン、シンガポールのマーライオンです。最も有名なマーライオンは、マーライオン公園にあります。世界三大がっかりの一つと言われていますが、マーライオン公園に設置されたマーライオンを見て、がっかりだと思う人は少ないと思います。それではなぜがっかりスポットなどと言われるのか?実は2002年に設置場所が変わっています。

第24話で登場したマーライオン。これが世界三大がっかりの一つに数えられていた頃の設置場所です。カウボーイビバップの制作は1999年になりますので、マーライオンの場所が変わるという未来は想定していなかったと思います。この古い場所にあったマーライオン、海を向いて建っているため、正面から見る事が出来ません。そしてメンテナンス不足で早い段階から水も出なくなりました。さらに観光スポット側から見る場合には、橋がマーライオンにかかってしまい、見た目もあまりよくありませんでした。それらたくさんの理由が原因でがっかりスポットと呼ばれるようになった訳です。

次に隕石。

大気圏に突入した物体が熱を持つ原因は摩擦ではなく断熱圧縮です。この後の分解2で断熱圧縮という用語を使うので、ここでフォローしておきます。解説が面倒なので詳しくはJAXAの子供向けサイトを見てください。

JAXA 宇宙ステーションキッズ 大気圏突入時の熱についてのQ&A(外部リンク)

用語解説は以上。そしてひさしぶりに感想。

第24話の脚本と演出、もしかすると制作時間が足りなかったのかもしれませんが、なんというかセンスと才能だけで乗り切ったような印象が強いです。はっきりと言えば作りが荒いです。あと、これは好みの問題かもしれませんが、アップルデリーの設定全般が好きではありません。なぜそんなに強いのか?なぜわざとらしい名前の間違い方をするのか?個人的には疑問を感じざるをえませんでした。

< 第24話に関して >

25話・26話はスパイクが主人公であるため、全体の構成から逆算すれば、この24話でフェイとエドの物語がある程度完結しなければいません。ましてエドは今話でビバップ号を去ってしまいますので、主人公は少なくとも「エド」でなければならないはずです。それでは第24話の主人公をエドと考えてみます。

主人公

「エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世」

ストーリー

「孤児院で父親の存在を知ったエドは、ニセの賞金をかけ父親に出会い、ビバップ号から旅立つ」

第一幕概略 「孤児院に立ち寄ったエド」
第二幕への転換点(6m00s) 「孤児院に着く」
第二幕前半概略 「自分に父親がいた事を知る」
中間点(11m00s) 「ビバップ号に戻る」
第二幕後半概略 「父親に賞金をかけを探す」
第三幕への転換点(16m00s) 「エドは父親と再開する」
第三幕概略 「ビバップ号から旅立つ」

以上のようになります。しかし本当にそうなのでしょうか?(エドがなぜビバップ号を去ったのかは「エドはどこに向かったのか?」で考察をします。ここでは旅立つとだけさせて下さい。)

そもそも今回の話は、フェイが自分の過去を探すという劇的欲求から始まっています。なぜ過去を探すのかと言われれば、本当の居場所を見つけるためです。そして最後には過去を思い出し、自分には本当の居場所などないという事に気づくのです。自ら行動し、葛藤そして変化があり、劇的欲求に対しての明確な答えも提示されます。そう考えるとフェイも主人公の一人であると断言出来きます。それではフェイが主人公の場合はどうなるのか?

主人公

「フェイ・ヴァレンタイン」

ストーリー

「過去の自分を探していたフェイは、記憶を取り戻すが、そこには帰るべき場所はなかった」

第一幕概略 「過去の自分を探していたフェイ」
第二幕への転換点(6m00s) 「孤児院に着く」
第二幕前半概略 「自分には帰る場所がないのではと悩む」
中間点(11m00s) 「ビバップ号に戻る」
第二幕後半概略 「記憶がよみがえる」
第三幕への転換点(18m00s) 「再び思い出した記憶の場所にたどり着く」
第三幕概略 「帰るべき場所はなかった」

フェイに関してはこれで間違いないと思います。そして二人を並べてみると、エドとフェイは対になる形で描かれている事が分かります。つまりエドも(描かれ方が雑ではありますが)物語を通した葛藤の中で変化をし、ビバップ号を出るという大きな決断を行っているという事です。以上の事から判断して、今回の主人公はフェイとエドの二人、という結論で問題がないかと思います。

主人公

「フェイ・ヴァレンタインとエドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世」

ストーリー

「マーライオンのある場所に向かったフェイとエドは、家族の事を考えるようになり、各々の居場所へと帰っていく」

分岐点と概略

第一幕概略 「マーライオンのある場所に向かったフェイとエド」
第二幕への転換点(6m00s) 「孤児院に着く」
第二幕前半概略 「家族の事を考える」
中間点(11m00s) 「ビバップ号に戻る」
第二幕後半概略 「各々の居場所へと向かう」
第三幕への転換点(18m30s) 「フェイに帰る場所はなかった」
第三幕概略 「エドがビバップ号から旅立つ」

若干納得がいかない部分はありますが、以上のように結論づけたいと思います。正直な感想としては、もう少しエドを丁寧に描いてくれれば……という気がしてなりません。

前半の構成を例に上げれば、ビバップ号以外にもエドを受け入れてくれる孤児院という場所、エドの父親、自分が思い出せない昔のクラスメート、そしてその家族、これらが次々と登場しフェイの感情の変化が分かりやすくなっていると思います。しかしエドは、フェイをとりまく状況としてしか登場していないような印象を受けます。

またラストシーン。音楽も非常によく、シーンとして綺麗にまとめられているため、何となく感動してしまいますが、構成としてはラストまでのエドの感情の推移が分かりづらく、ラスト直前で当然、エドが主人公として主軸に現れたように感じてしまいました。

第24話を分解

カウボーイビバップ 第24話 パラダイム

1.フェイ「〜案内してくれたら、いい物あげる」
フェイはエドを連れ出し、案内すれば「ものすごく、とっても、素晴らしくいい物」をあげると言います。この台詞は孤児院で「引き出しにいい物が入っている」と教えらる、父親の立体映像カード(=いい物)につながります。

この一連の流れ、少々強引な気もしますし、伏線とするのであれば核心部分で回収した方がよかったような気がします。つまりフェイにとっては空約束の大して意味のない台詞なので、ここでの前振りはいい物を「あげる」ではなく、「いい事がある」という形です。

2.アップルデリー「熱ちー」
隕石の落下地点に向かったアップルデリーが、上記の台詞を吐き落下孔から駆け上がります。落下孔が熱を持っているのは、隕石が大気圏突入時の断熱圧縮で燃えてきたからだと思います。落下の衝撃でマグマが吹き出たとも考えられるのですが、その場合はこの程度ではすまないはずです。

そして問題はこの後。アップルデリーが駆け上がった後、産廃車がクレーターにゴミを流し込んでいるカットに切り替わります。このカットのつなぎ、シーンが切り替わった事が分かりづらく、位置関係もかなり混乱するので、あまりよいとは思えませんでした。またこのシーンの始まりも、レッドテイルが飛んで行く引きカットから、すぐに隕石が落ちる引きのカットに切り変わるため、フェイ達の近くにアップルデリーがいるような感じがしてしまいます。

3.フェイ「エドって、ここの子なの」
修道院の孤児院。ここでシスターからエドの過去が説明されます。抜き出して整理すると、

  • 父親がエドを託児所にあずけたのは七年前
  • エドは五年前に孤児院に来た
  • エドは三年前に孤児院からいなくなった
  • 父親は二ヶ月前、孤児院にエドを探しに来た

となります。なお今回エドが孤児院に立ち寄った理由。作者の都合というのが一番の理由だとは思いますが、それ以外に理由を見出すとすれば、劇中のエドが台詞で語っている通り「ここにはゴハン食べに来てただけ」という事だと思います。

ちなみにシスターがいるという事は、この時代にもカトリック教会がまだ存在し、孤児院が教区内のカトリック施設として運営されているという事かもしれません。補足しておきますが、プロテスタント諸派にシスターは存在しません。

4.シスター「父親だ」 フェイ「え、誰の?」
フェイはシスターからエドに父親がいる事を聞かされます。フェイはエドの事を、自分と同じように居場所のない人間だと考えていたのかもしれません。そのため、自分は過去も未来もない人間だと改めて、そしてより強く気づかされたのではないでしょうか。

そしてこの時シスターが言った「人間、絆ってのは大事にしないと」、これが今回のテーマになってきます。

5.水辺に立つエド
このシーンの意味は何なのか?二案。

A案:時間の経過表現
ビデオに写っていた場所で、過去を探しているフェイをただ待っていただけ。エドが待ちぼうけするほど時間がたったという演出で使われているという事です。

B案:父親の事を考えている
前シーンで「絆は大事にしないと」とシスターに言われ、ここで思い悩む。そして、ビバップ号に戻り父親にニセの賞金をかける。流れとしては全く不自然ではありません。しかし、それではなぜ、後ろ姿の引きを短くワンカット入れるだけの演出だったのでしょうか。もし、エドの気持ちを見せようとするならば、エドの背中をもう少し寄ったフルショットで写し、感情が読み取れるぐらいの間を取るという方法もあったかと思います。もしくはこの後に、エドの正面アップを持ってきてもいいかもしれません。

結論。ここはあっさりとしたワンカットで処理しているので、A案を正解として押したいと思います。

6.フェイ「幽霊なのよ」
ここでフェイはハイスクール時代の同級生・サリーに会います。この時サリーは「あの時の事故で」とフェイに語りかけます。しかしまだこの段階で、フェイはコールドスリープされる原因となった「事故」の事は思い出せません。そのため去り際に、自分が存在するという実感をつかめず今をさまよっている様を、「幽霊」と表現したのではないでしょうか。それならばなぜフェイはもっと詳しく過去の事を聞こうとしなかったのか?

荒れ果てた街、年老いたハイスクールの同級生、そしてその孫。この時フェイは、記憶が戻っても帰る場所・本当の居場所などは、もう存在しないと薄々感じていたのではないでしょうか。そのため本当に何もないという事を、事実として聞かされたくないため、サリーの元から逃げ出したという訳です。

7.ジェット「勝手なことされちゃ困るんだよ!」
そう言われたフェイはいつもと違い、反論することなく黙って通り過ぎます。この時のフェイの表情。いったいフェイは何を思っていたのか?

「幽霊」のような存在のフェイは、ジェットやスパイクの姿を見て、結局自分の存在を証明してくれるのはここしかないのか、と思ったのではないでしょうか。ただしここでは、ビバップ号が本当の居場所なのかもしれないとは考えておらず、結局ビバップ号という偽物の居場所しかないのか、という感覚が近いと思います。

8.モニターに向かいキーボードを打っているエド
この時、エドが父親にニセの賞金をかけているのですが、いつもの雰囲気とあまり変わらないので若干分かりにくいと感じました。一応、アップルデリーの立体映像カードをアインに見せるなど、フォローはしているのですが……

本題。この時のエド、何を思って父親に賞金をかけたのか?

単純に考えれば子供が父親に会いたい、もしくは父親の元に帰りたいと思った、と解釈出来そうです。しかし、ここで問題になってくるのがエドのキャラクター。もし父親の元に帰りたいと解釈すれば、かなり強い劇的欲求になり、なぜ今までそうしなかったのかという疑問がわいてきます。そこで掘り下げます。

エドはビバップに乗りたいという好奇心から始まり、これまで劇中でも「何」「なんで」などと、色々な事を知りたがる好奇心旺盛な子供として描かれています。つまりこれが、ストーリー全体を通してのエドの劇的欲求になるのではないでしょうか。つまり「色んな事を知りたい」という好奇心、これを満たす事がエドの劇的欲求だと思います。つまりエドが父親に賞金をかけた理由は、さみしさや愛情から父親に会いたいと思った訳ではなく、父親という物を見てみていという好奇心からではないでしょうか。

9.ベッドに横たわるフェイ
この時フェイは何を思っていたのか?自分の居場所はどこにあるのか悩んでいたのか?それとも昔を思い出そうと考えていたのか?もしくはこれからどうしようかと思い悩んでいたのか?

これまでの流れから考えた時、この時のフェイは全てを「あきらめた」状態だと思います。過去を知る事も、自分の居場所を探す事もあきらめた状態です。しかしこの後フェイは記憶を取り戻し、その記憶の中に希望を見出します。

10.シャワー室から飛び出してくるフェイ
記憶が戻ったフェイはシャワー室を飛び出し、トイレから出てきたスパイクにぶつかります。この時フェイは何かを言いかけてやめます。単純に考え、ここに入る台詞は「思い出したの」的な物だと思います。そしてこの後にフェイは「ごめん」と謝ります。何に対してのごめんなのか?ここも単純に考え、スパイクの「あぶねーな」に対しての「ごめん」だと思います。

単純に考えた理由。記憶が戻る前のフェイにとっては、ビバップ号だけが自分の存在を証明してくれる場所だった訳ですが、記憶が戻り過去が現在につながった今、ビバップ号は本当の自分の存在を証明する場所ではなくなった訳です。本当の自分を証明する場所は、思い出した記憶の中にあると考えたはずです。そのため、その場所に向かわなければと必死になっている状態で、スパイクやビバップ号に対してどうこうという深い考えはないと判断しました。

ついでに補足。改めて見るまで意識していなかった部分を二点。

一つ目。爆発するシャトルに関して。フェイの回想シーンはハイスクール時代が中心ですが、フェイがシャトルの事故にあったのは二十歳の時です。

二つ目。フェイとぶつかる時のスパイク。普通にぶつかると不自然だと感じたのか、スパイクは本を読んでいます。そして本を読んでいる事自体が不自然にならないように、Bパート冒頭でフェイが帰って来た時からスパイクは本を読んでいます。

11.エド「お出かけさん。どこいくの?」
今話最大の謎であり鍵になる部分かもしれません。上記エドの台詞のあと、フェイは何かをつぶやきます。しかし言葉にならず口が動いているだけです。このときフェイは何と言ったのか?もしくは何と言おうとしたのか?まず前後を抜き出します。

フェイがレッドテイルに乗り込み、エンジンをかけようとする。
突然窓外からエドが顔を出し、驚くフェイ。
エド「お出かけさん。どこいくの」
フェイ「……」
フェイは何かつぶやくが、言葉にならない。

フェイ「(表情を変え)自分の居場所を思い出したの」
エド「居場所?」
フェイ「あんたも、待ってる人がいるんだから、居場所があるんだから、探していくといいわ」
考えこむエド。
フェイ「それが一番いいものなんだから」
ビバップ号から飛び立つレッドテイル

フェイの何かつぶやくが言葉にならない「……」が問題の部分です。これは明確なヒントもなく、口の動きからも判断は出来ないので、前後からの推測です。

いきなり結論。「さよなら」ではないでしょうか。

ここまでの流れを考えた時、この時のフェイは偽物の自分がいたビバップ号から、本当の自分がいるべき場所へと向う強い決意を持っている訳です。それはこの後のエドに語った台詞にも現れていると思います。そのため、ここでエドに別れの言葉を言ったのではないかと考えました。確証はありませんし、多少こういう台詞だったらいいなと願望も入ってます。

ちなみに困った時の北米版。当然英語字幕はありません。しかし英語吹き替え、このタイミングでフェイは「Edward」と言葉を発しています。そこで日本語版でもエドの名前と考えましたが、口の動きから二文字ではなさそうです。ただ英語吹き替え版のニュアンスで考えれば、「ありがとう」的な言葉も考えられます。

個人的には「さよなら」案を根拠なく押したいのですが、何にしても「もう戻らない」という決意を固めた言葉であるのは間違いないような気がします。またこのシーンのエド側からの考察は「エドはどこに向かったのか?」でやります。

12.スパイクに風車(かざぐるま)を渡すエド
エドは別れのプレゼントとして風車をスパイクに渡します。孤児院にもたくさんの風車があった訳ですが、そこから考えると孤児院にあった風車はエドが集めていた物かもしれません。そして、エドは風車を自分がいた証として使っていたのではないでしょうか。例えるなら切り開いた新しい土地に自分の旗を立てるように。若干強引ですが、エドにとってはスパイクも自分が切り開いた土地みたいな感覚なのです、たぶん。

ちなみに一点補足。最後にビバップ号に取り付けられた風車は、孤児院から帰る時(Aパート最後)に持ち帰ってきた大きな風車で、スパイクに渡した物とは別だと思います。根拠は、スパイクとジェットの二人は孤児院に取り付けられている風車を見ておらず、それを見ていなければ風車をあのように使うという発想はありえないと思います。つまり船首に風車を取り付けたのはエド、よってスパイクに渡した風車とは別となる訳です。

そしてこれがどういった意味を持つのかは「エドはどこに向かったのか?」で解説します。

13.フェイが寝転ぶ
自宅跡で横になるフェイと、ByeByeと書いてビバップ号を出るエドが対象的に描かれます。ここの構成。エドがビバップ号を出るカットと対比させるように、フェイが自宅跡を離れる(もしくはビバップ号に向かう)カットを入れた方が効果的ではないかと考えていました。しかし改めてストーリーを順だてして見ていくと、それは成り立たないという事が分かりました。

フェイはビバップ号という仮の居場所を捨てて、本来自分がいるべき場所に向かったのです。そして自宅跡にたどり着き、フェイはかつての間取りを書き、ベッドがあった場所で横になります。つまり待っている人がいようがいまいが、自宅が残っていようがいまいが、フェイにとってはそこが終着点だったのです。

フェイは、失った過去を探すため三年間さまよい、過去を取り戻し全てを失ったのです。それはたどり着いた場所に居場所がなかったからビバップ号でもいいか、といった軽いものでは決してありません。そのため上記したような、この時点でフェイがビバップ号に戻るという選択肢はありえないのです。

★.エド「エドは遠い遠い所に行くんだよ」
第24話もう一つの謎、エドはどこに行ったのか。別枠で後述します。

14.空に流れる二つの流れ星
エドとアインが去った事を象徴するように二つの星が、夕暮れの空に流れます。この後の第26話、物語全体の語り部として登場しているブルは言います。「命あるものは全て自分の星を持っている。命が消えるとき、また星も流れて消え行く」と。もしかするとエドとアインは死んだのかもしれません、もちろん冗談です。しかし理論的にはそう解釈されてもおかしくない演出ではないでしょうか。
 

エドはどこに向かったのか?

流れ星は落ちましたが、エドが言った「遠い遠い所」は、当然あの世などではありません。それではエドはどこに向かったのか?まず真っ先に思い浮かぶ案から。

<父親の元に向かった>
中盤でエドは父親に賞金をかけているので、当然ながら向かった先の筆頭です。そして、フェイ「待ってる人がいるんだから」という台詞を受けての行動であるため、父親の元に向かったという案で決まりのような気がします。

しかし上記フェイの台詞、全文は「あんたも、待ってる人がいるんだから、居場所があるんだから、探していくといいわ」となっています。そしてエドは「待っている人」「居場所」が何であるのか分かっていない表情をします。そこで別案。

<新しい冒険へと向かった>
エドは「待ってる人=父親」という事を理解していません。そして、再開した父親もエドの事を探してはいるものの、待っている人という感じではないかと思います。つまりエドは、孤児院を飛び出した時のように、ビバップ号に乗り込んできた時のように、まだ見ぬ自分の居場所を探す冒険へと旅だったとも考えられます。すぐに父親の所へ向かい、安定を求めるような結末ではないような気がします。しかしそれならばビバップ号に残ったままでもよかったはずです。そこでもうひと押し。

<父親の所に向かう冒険へと出た>
後半で父親と再開した時、エドは「お前も一緒に来るか?」と声をかけられます。その台詞にエドは反応し、何かを考えているような表情をします。結局アップルデリーは隕石を追って行ってしまったため、うやむやになってしまいますが、ここを結論への足がかりにしたいと思います。

エドはこの時、フェイの言っていた「待ってる人」が誰であるか気づいたのではないでしょうか。そのためエドは本当の「居場所」である父親の所に向おうとするが、どこにいるか分からないため「探す」旅に出た。結論としてはそう考えた方が、スッキリするような気がします。

念押しでさらに別角度から。最後にビバップ号に取り付けられた風車。自分がいた証を打ち立てた旗のような物と(推論で)考えましたが、この風車を打ち立てたという事は、エドはふらっと孤児院に戻ったように、ビバップ号に戻ってくる可能性があるという事ではないでしょうか。そう考えると、ただ単に父親の所に行ったのではなく、父親の所に向かう冒険に出たと考えた方が正解のような気がします。

そのため最後のメッセージとして「SEE YOU COWGIRL, SOMEDAY, SOMEWHERE !」となるのだと思います。

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参照・引用(外部リンク)

JAXA - 地球の大気圏に突入した宇宙船は高温になりますが、この熱はどうして発生するのですか
http://iss.jaxa.jp/kids/faq/kidsfaq10.html
Wikipedia - Merlion Parkhttps://en.wikipedia.org/wiki/Merlion_Park
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「カウボーイビバップ」各話の考察